分析機器情報

はじめに

 昨今、メーカーの操作性向上の努力、制御PCやワンチップマイコン進歩、表示用LCD等の低価格化などにより、分析機器・装置も非常に使い易くなり、過去の専門家を必要とするような難しい機器・装置からずいぶん多くの方々が手軽に分析を行えるようになってきました。

 分析機器・装置は市場が成熟し、広く普及するにつれ、装置のブラックボックス化が進んでおります。装置の専門家でなくても容易にデータが取得できるように装置が改良されるにつれ、動作原理を知らずに使用されるユーザの方が増えております。

 このような状況の中、当分析機器工業会では会員に「分析の原理」の理解を深め、分析機器業界での分析知識のボトムアップを図るため、2010年7月20日発行のJAIMA SEASON 2010 SUMMER vol.121より新連載として「分析の原理」の掲載を始めました。毎号、各分析手法に精通した技術委員会のメンバーが、平易な文章で分析の原理や応用例を紹介した連載として継続しております。

 この連載も4年を越え9カテゴリー29コンテンツを掲載することができました。2011年11月には会員向けの季刊誌であるJAIMA SEASONだけでなく、一般の分析機器ユーザーの皆さまにも分析の原理、基礎を気軽に学んで頂くコンテンツとして、ホームページへの掲載を開始しました。2014年7月には、新たにバイオ関連分析機器を第10番目のカテゴリーに加え、これからも継続してテーマを追加してまいりますので、分析知識の入門書としてお役に立てて頂ければ、大変幸いに存じます。

2014年11月1日

一般社団法人日本分析機器工業会
技術委員会 委員長 杉沢 寿志
 広報委員会 委員長 前野 晃男